エトラシモドL-アルギニン × グレープフルーツ類 一般的注意
要約
グレープフルーツに含まれる成分は、薬を代謝する酵素CYP3Aの働きを弱めます。この薬はCYP2C8、CYP2C9、CYP3Aの3つの酵素で代謝されるため、CYP3Aだけが弱まっても影響は限られると考えられますが(強いCYP3A阻害薬イトラコナゾールでも血中濃度の指標AUCは32%増にとどまりました)、ほかの酵素も弱まる薬と重なる場合などでは濃度が上がる可能性が、添付文書のCYP阻害薬の注意からの類推で考えられます(類推であることを明記します。グレープフルーツ自体が添付文書で名指しされているわけではありません)。たくさん摂る習慣がある人は処方医・薬剤師に伝えましょう。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(併用の直接データなし。CYP阻害薬の添付文書記載からの類推)
根拠
ベルスピティ錠2mg(ファイザー)の電子添文(2025年6月作成)の全文を、インタビューフォーム(2026年9月改訂・第4版)収載の電子添文原文で確認した。用法は通常、成人にはエトラシモドとして2mgを1日1回経口投与。§10冒頭に、エトラシモドは主にCYP2C8、CYP2C9及びCYP3Aによって代謝されるとある。§10.2の名指しはCYP2C8・CYP2C9・CYP3Aを阻害する薬剤(フルコナゾール等)であり、グレープフルーツの名指しはない。§16の相互作用データではイトラコナゾール(CYP3Aを強く阻害)併用でエトラシモドのAUCは32%増加にとどまった。グレープフルーツのCYP3A阻害からの類推である。
- 最終確認日
- 2026-11-02