葛根湯 × 交感神経を刺激する薬(カテコールアミン製剤、エフェドリン類など) 注意(添付文書)
要約
【甘草を含む(1日2.0g)】葛根湯には、麻黄(マオウ=エフェドリンという成分を含む生薬)が入っていて、交感神経(体の活動を高める神経)を刺激する方向に働きます。そのため、同じように体を刺激する薬――アドレナリンなどのカテコールアミン製剤、エフェドリン類、パーキンソン病に使うMAO阻害剤(エムエーオー阻害剤=神経伝達物質の分解を抑える薬)、甲状腺ホルモン剤、ぜんそくなどに使うキサンチン系製剤――と一緒に使うと、不眠、汗が増える、脈が速くなる、動悸(どうき)、全身の脱力感、気分の高ぶりなどが出やすくなるため、添付文書で「併用注意」とされています。エフェドリンに似た成分は市販の風邪薬や鼻炎薬(鼻づまりを取る成分など)にも入っていることがあるので、市販薬を買うときは成分を確認するか、薬剤師に葛根湯を使っていることを伝えてください。絶対に使えない組み合わせという意味ではなく、量を減らすなどして慎重に使われます。気になる場合は自己判断で中止せず、処方医・薬剤師に相談してください。
漢方薬の属性(葛根湯)
- 甘草(カンゾウ)
- 含む(2.0g/日)
- 構成生薬
- カッコン(葛根)4.0g、マオウ(麻黄)3.0g、タイソウ(大棗)3.0g、ケイヒ(桂皮)2.0g、シャクヤク(芍薬)2.0g、カンゾウ(甘草)2.0g、ショウキョウ(生姜)2.0g(1日量7.5g中の生薬量)
ヒトでのエビデンス
なし(添付文書に記載された機序に基づく注意)
根拠
ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)添付文書(2026年8月改訂・第2版)10.2 併用注意: マオウ含有製剤(小青竜湯、麻黄湯、麻黄附子細辛湯等)、エフェドリン類含有製剤(エフェドリン塩酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン等)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩等)、甲状腺製剤(チロキシン、リオチロニン等)、カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン等)、キサンチン系製剤(テオフィリン、ジプロフィリン等)を明記。「不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等があらわれやすくなるので、減量するなど慎重に投与すること(交感神経刺激作用が増強されることが考えられる)」。組成: 本品7.5g(1日量)中、日局カッコン4.0g、日局マオウ3.0g、日局タイソウ3.0g、日局ケイヒ2.0g、日局シャクヤク2.0g、日局カンゾウ2.0g、日局ショウキョウ2.0g。8.2「本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること」、8.3「他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること」
- 最終確認日
- 2026-10-30