ピルトブルチニブ × CYP3Aの基質となる薬剤 注意(添付文書)
要約
本剤は主に腸でのCYP3A(薬を分解する酵素の一つ)の働きを邪魔するため、飲み薬のうちCYP3Aで分解される薬の血中濃度が上がることがあります。試験では、飲み薬のミダゾラム(鎮静薬、商品名: ドルミカム)の濃度(総量)が約1.7倍になりました(注射のミダゾラムではほぼ変わりませんでした)。相手の薬の副作用が強く出るおそれがあるため、併用時は患者の状態を慎重に観察することとされています。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり(ヒトでの薬物動態試験。経口ミダゾラムのAUC約1.7倍)
根拠
ジャイパーカ錠50mg・100mg(日本イーライリリー)の添付文書(2025年12月改訂・第4版)に基づく。§10.1(併用禁忌)の設定はなく、§10.2(併用注意)は強い又は中程度のCYP3A誘導剤、CYP2C8の基質となる薬剤、P-gpの基質となる薬剤、BCRPの基質となる薬剤、CYP2C19の基質となる薬剤、CYP3Aの基質となる薬剤(経口剤)の6行のみ。用法は1回200mgを1日1回で、食事との関係の指定はない。§10.2にCYP3Aの基質となる薬剤(経口剤)の行として名指し(ミダゾラム、トリアゾラム、ロミタピド等)。§16.7.7に経口ミダゾラム併用でAUC比1.70・Cmax比1.58、静注ミダゾラムではAUC比1.12だったヒトデータ(外国人)。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
研究の条件: 外国人データ、本剤反復投与下でミダゾラム経口・静注を併用